EQ-道場

スポーツカートに夢中な管理人が気ままに続けるブログ

金なんてどうでもいい!名誉を重んじるモータースポーツの世界

競技にはルールがあります。
ルールに違反すると
当然、ペナルティを受けることになります。

このペナルティ。
ルールを良く読み、理解すると
競技者が大切にしている価値を
理解できるため
非常に興味深いものとなっています。

 

ということで、

2016年全日本カート選手権統一規則より
ペナルティに関する記述を紹介します。

第6章 ペナルティに関する事項

1.ペナルティは次の6種がある。
1)警告
2)罰金
3)タイムペナルティ
4)ポイントペナルティ
5)ラップペナルティ
6)失格(当該タイムトライアル、ヒート、
またはレースの失格)

1)警告、2)罰金、6)失格は
カートレース以外でもある
ペナルティなので分かり易い
と思います。

3)タイムペナルティ、4)ポイントペナルティ、
5)ラップペナルティは他のスポーツにはない
独自のペナルティです。

3)タイムペナルティ、5)ラップペナルティ

カートレースでは順位の決め方が
独特で他の競技と違います。

着順で順位が決まらないのです。
(といっても大体は着順になるんですが、、、)

「レースの順位は次の順序により、
周回数の多い順に決定される。」
「同周回数の場合は、その周回を
先に完了(コントロールライン通過)した者を
優先する」

レースはチェッカーフラッグが
出されたら終了です。

トップのカートがゴールしたら
その周回で全てのカートは
レースを終わることになります。
周回遅れになると、最後まで
走れずに終わるのです。

で、

ラップペナルティというのは、
ゴールした後、周回数を減らす、、、
つまり、周回遅れと同じ扱いを受ける
というもの。

例えトップを走っていても
ラップペナルティになるような
違反をすると一気に順位が
落ちてしまいます。

タイムペナルティも同じで、
ゴールした後、タイムが加算されます。
2位、3位の選手と接戦だったりすると
ペナルティにより順位が入れ替わります。

しかし、
ダントツトップとかだと
ペナルティを受けても順位がそのまま、、、
ということもあります。

 

反則したのに優勝、、、

 

喜んでいいのか微妙です。
称えることもちょっとはばかられる。

 

4)ポイントペナルティ

これは順位をダイレクトに
落とすペナルティです。

カートでは年間を通して何度もレースを行う
シリーズ戦といわれる大会があります。

野球のペナントレースと同じで
その1レースだけ「たまたま速かった」
ではなく、本当の実力を争います。

カートの場合、順位に応じてポイントがあり
年間獲得ポイントが多い選手が
シリーズチャンピョンとなります。

ポイントは大会によって異なりますが
全日本カート選手権の場合
1位が25ポイントで、
20位までポイントが獲得できます。

ポイントペナルティはそのレースで
獲得したポイントを減らす
というペナルティです。

ちなみに、ペナルティとは
関係ないですが、、、

シリーズチャンピョンがポイント制なので
カートレースでは
「一回も優勝しない無勝のチャンピョン」が
誕生する可能性もあります。


カートではないですが、
GT300というカテゴリの
2013年シリーズチャンピョンは
一度も優勝していません。

 

1)〜6)のペナルティは後の方がより
重いペナルティになっています。

2.警告はその必要ありと認められた
軽反則に対して発せられる。
3.罰金は成績に対するペナルティには
至らない違反に適用される。
4.タイムペナルティは失格には
至らない違反に適用される。
5.ラップペナルティは失格には
至らない違反に適用される。
6.ポイントペナルティは失格に
至らない違反に対し予選ヒート
および決勝ヒートに適用される。
7.失格は次の反則行為に課せられる。
1)規則に反してまたは不当に得たアドバンテージ。
2)故意に自己または他人の安全を
省みることなく行う危険行為。
3)与えられたオフィシャル指示を
故意に無視した際。
4)与えられたフラッグサインの無視。

罰金よりもタイムペナルティの方が
重いんですね。

確かにお金は集めようと思えば
いくらでも集められる。
カートレースやってる人は
割とそういう人多いので、
罰金は比較的軽いのかもしれません。

 (うらやましい、、、)

 

しかし、、、

 

こうして改めてルールを
見てみるとカートをはじめ
モータースポーツは独特な
ルール体系だと感じます。
他の競技の場合、

違反=即失格

という競技が多い。
オリンピックでも
ドーピング検査の結果、
不正が発覚し、メダル剥奪
以降、順位繰り上がり。
というニュースをよく目にします。

「違反が発覚したため、2位に降格」
というニュースは見たことがありません。

 

なぜこんな不可思議なルールが残っているのか。
調べてみると面白いかもしれません。

オーバーテイクだけじゃないレースの楽しみ方

陸上競技をやっている方は
経験があると思いますが、
自分が出場するレースの
何分か前に招集所に行き、
受付をする。
受付をしないと
何の警告もなく失格となってしまう。

このようにレース前に点呼があるスポーツは
多いと思います。

カートにも同じようなルールがあります。

2016年全日本カート選手権統一規則 第29条 スタート進行

2.スタート進行は以下に従い行われる。
1)競技会特別規則書または公式通知により指定された時
間に所定の待機場所に着くこと。このとき合図音および
アナウンスが放送される。
2)所定の待機場所への進入はフォーメーションラップ
分前に締め切られ、「3min」ボードが示されるまで
にカートが所定の場所に着いていなければならない。審
査委員会が認めた場合を除き、5分前までに所定の待機
場所に進入できなかったカートの出走は認められない。
3)フォーメーションラップの開始は、以下のボード提示
に続いて行われる。これらのボードの提示は合図音とと
もに行われる。
3min 1min 30sec
4)「3min」ボードが示される時点で、ドライバーお
よび当該ピット要員1名、オフィシャルを除くすべての
者は当該エリアから離れなければならない。
5)「1min」ボードが示される時点で、ピット要員は
当該エリアから離れなければならない。また「1min」
ボードが示された時点からフォーメーションラップ
始時までの間であればいつでも、ドライバーはエンジン
を始動することができる。
「1min」ボード提示後は、ピット要員による援助
は一切認められない。
6)「30sec」ボードが提示された30秒後に担当オ
フィシャルにより緑旗が提示され、カートはフォーメー
ションラップを開始する。
7)エンジン不動等によりスタートが困難なドライバーは、
両手または片手を頭上に高く上げ、合図をしなければな
らない。この場合、黄旗を持つ担当オフィシャルが当該
カートの直近に立ち、フォーメーションラップ中のドラ
イバーに警告する。
担当オフィシャルは、フォーメーションラップ開始後、
スターティンググリッド上に留まっている全てのカート
を所定の位置に移動する。
8)カートは、所定の位置にてピット要員の援助(介入)
を受けエンジンを再始動することができる。次いで担当
オフィシャルの指示に従いフォーメーションラップ
隊列の最後尾に加わり出走できる場合がある。

 カートレースには進行表があり、
練習走行、予選レース、決勝レース、
それぞれの準備時間(整備や給油)が
全て決められていて、
進行には厳密に従わなければいけません。

こういったレース運営は実際に
出場してみないと
なかなか知る機会がないと思います。

 

ただ、、、

 

知っておくと、
レースを見に行った時など
走っているカートだけでなく
それ以外の時間、
ピットで何が行われているか?
各選手、チームのピット要員が
どんな動きをしているか?
色々な視点からレースを楽しむ事ができます。

レースでのバトルやオーバーテイク
確かに楽しいですが、
ただ単にレースだけを見るのではなく
裏方で行われている細かいことを知ると
また違った楽しみができます。

より、カートを好きになれます。

 

ちなみに、

私は全車両が一斉にエンジンを始動させる
フォーメーションラップの開始1分前が
一番ワクワクします。

抗議料は必要な制度

書面をもって抗議料を添付の上、
エントラントより競技長に
提出するものとする

2016年全日本カート選手権統一規則
第39条 抗議の提出
に記載されている条文です。

前回に引き続き抗議料の話題です。

 

「抗議料を取る」ことに対し、
理不尽、横柄という感想を
持つ人は多いと思います。
私も初めて知った時はそう思いました。

 

しかし、、、

 

大会運営側からすれば
抗議料は必要なお金なのです。

カートもそうですが、
モータースポーツの場合、
レース前に「車検」を
受けます。
マシンがレギュレーションの
規格内に収まっているか
一台一台チェックを受けます。

で、

抗議の際、この車検が
ポイントになることが多いのです。

「あの車には違反パーツが使われている」

という抗議があると
当然、車検をやり直すことになります。

車検ってタダではできないんですよね。

技術者と専用工具、そして車体。
実費だけでも結構な金額が掛かります。

また、モータースポーツ
1試合の時間が長い。
1試合、2時間程度。
その間、ドライバーは
最速を掛けて全力で走り続けます。

大会運営側も大会を
安全に進行させるために
神経を尖らせています。

そして、安全を守るため、
運営側の権限は絶対です。

その絶対的な権限に「モノ申す」
のだから、
抗議料くらい用意するのは
当たり前だと思います。

 

逆に、、、

 

抗議料すら用意できないチームは
「信用できない」
と言われてしまいます。

 

 

最後に、

モータースポーツ以外にも
抗議料を設定しているスポーツが
あったので紹介します。

国際体操連盟 :

体操競技の国際大会における運営規則を定めている。第8条が「採点」に関する内容で、その4項が「採点への審理請求」に当てられている。

 

スノーモービル協議会 :

抗議は、定められた手続きによって
大会事務局に
申し入れしなければならない。
抗議手続きは、大会事務局備え付けの
抗議書に記載し、
1項目につき抗議保証金(10,000円)を
そえて大会事務局に
提出しなければならない。

 

国際射撃連盟 :

抗議手数料はISCD規則集に
従って決められる。
抗議手数料(US $ 50)は
組織委員会に
持参されなければならない。
上訴はUS $ 100の料金を
添えて行わなければならない。 

 

日本セーリング協会 :

 抗議は、大会本部で入手できる
様式に記入し、
第1レース、第2レースは、
最終艇フィニッシュ後1時間以内に、
第3レースは、最終艇フィニッシュ後
(日没後に最終艇が
フィニッシュした場合は、
翌日の日出後)4時間以内に、
抗議手数料5,000円を添えて
プロテスト委員会に
提出しなければならない。
なお、抗議が成立した場合、
抗議手数料は返却する。

 

以外にも抗議料を設けている
スポーツは多いですね。
それでもモータースポーツの金額は
異常です。。。

抗議料という不思議な文化

書面をもって抗議料を添付の上、
エントラントより競技長に
提出するものとする 

 2016年全日本カート選手権統一規則
第39条 抗議の提出
に記載されている条文です。

知ってましたか?

モータースポーツの世界では
審判(主催者)のジャッジに
抗議するのに抗議料として
お金を払わないといけないんです。

抗議の内容、
その抗議が認められるかどうかに
関わらず、
ただただ、抗議するだけで
お金を取られる。
何とも横柄なシステムだと思います。

全日本カート選手権の場合、
抗議料は5万2,400円。
エントリーフィーが5万1,500円なので
異常に高い。
抗議するだけでどれだけボッタクるんだ。
と思わず言いたくなってしまいます。

 

しかし、、、

 

同時にモータースポーツが独特の
文化を持って進化してきた証明であり、
とても興味深いルールだと思います。

他のスポーツを見ると、
例外なく、
抗議をしやすいルールとなっています。

野球は監督に対し、
審判に対し抗議する権利を認めています。
テニスは「チャンス」といって
選手が試合中に抗議する権利を認めています。

どのスポーツも
「審判も人間、ミスをすることがある」
という立場で、
公平性を保つために
リスクなく抗議できる様にしています。

 

モータースポーツだけが
抗議料という意味不明なルールを
今もなお、
持ち続けています。

そして、
誰も「抗議料」というルールに対し
抗議しない、、、

 

次回、なぜそんなルールがあるのか
その理由を考察したいと思います。

コースに出る前に知っておくべき安全に対する備え(フラッグ)

モータースポーツにおいて、
レース中のトラブル、クラッシュは
つきものです。

F1を見たことがある方は
分かると思いますが、
出場車両全てが完走できるこは
殆どありません。

それどころか「完走する」ことが
大きな目標の一つとなるほどに
走ることは難しいのです。

 

では、もし、、、

 

走行中にクラッシュ、トラブルが

起き、
コース上で故障車が
停まってしまったら、、、

後続車がそれを知らずに
全開で突っ込んできたら、、、

そのような危険を
回避するために、
モータースポーツでは
信号旗(フラッグ)という物があります。

以前、フラッグについて簡単に
紹介しましたが、
レース主催者(審判)がコースの状況など
安全に関する様々な情報を
ドライバーに伝えるのが
フラッグです。

そして、ドライバーにとって
フラッグの指示は絶対遵守です。
フラッグ無視は重大な違反j行為として
重いペナルティがかせられます。

 

逆に、、、

 

フラッグの意味と対応を覚えることで
コース上にある危険を知ることができます。
無用のトラブルに巻き込まれる危険を
グッと下げることができます。

それはスポーツカートでも同じです。

そのため、ライセンス講習でも
フラッグの意味と対応を
重点的に教えます。

 

今回はレース中に使われる
フラッグを紹介します。

 

レース中に使われるフラッグは
全部で13種類。
多いですが、
安全のために必要なことなので
しっかりと覚えておきたいものです。

 

逆に、、、

 

「フラッグが分からない」
という人は、
コースに出る資格はありません。

フラッグはそれぐらい重要なのです。
見落としのないよう、
無意識でもフラッグを確認できるよう
クセ付けましょう。

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①日本国旗
意外かもしれませんが、
国旗が使われています。

意味:競技全体の開始合図
対応:係員の指示に従い競技走行開始
表示場所:メインポスト

 

②緑旗
黄旗などの制限解除時に出されます。
緑旗をみたら全開走行OKの合図。

意味:安全または走行開始合図
対応:加速や追い越しが可能
表示場所:全てのポスト
(黄旗区間が終了した次のポスト
でも表示され、
その場合は表示ポストから
加速や追い越しが可能。)

 

③青旗
周回遅れで青旗が振られます。
できれば見たくない旗の一つです。

意味:追い越し車両があることを
知らせる合図
対応:早い機会を捉えて
後続の車両を先行させる
(周回遅れになると
邪魔にならないように、
速い人達に道を
譲らないといけません。)
表示場所:全てのホスト

 

④黄旗
コース上で何かしらのトラブルが
あると出される。
黄旗区間では追い越し禁止。
やや速度を落としてコース上の
危険回避に努める。

意味:危険を知らせる合図
(ポスト区域内で発生は振動表示。
危険度の高い場合は2本使用される。)
対応:表示区間内は一切の追越禁止、
障害に対応できる状態で走行
表示場所:全てのポスト

 

⑤白旗
白旗も危険を知らせるフラッグ。
棄権の意思表示ではありません。

意味:低速走行車両を知らせる合図
(低速車両がポスト区間内にいる時、
振動表示。
その先のポスト区間にいる場合は
静止表示。)
対応:低速車両に注意しながら走行
(追越禁止ではない。)
表示場所:全てのポスト

 

赤旗
最も重要なフラッグ。
赤旗が出されたら徐行し、
ピットに戻りましょう。

意味:レース中断、終了、危険最徐行、
停止の合図
(競技長の指示により振動表示され、
レースの中断を知らせる。
ドライバーは直ちに競技をやめ、
ピットか定められた場所に
最徐行で戻らなければいけない。)
対応:直ちに競技をやめ、
ピットか定められた場所に
最徐行で戻る
(表示された時点から
全区間追い越し禁止。
2周終了前に出された場合は
レースやり直し。
3周から75%未満は、
競技長指示でレースは再開される。
再開が不可能な場合はレース終了。
75%以上はレース成立(終了)。)
表示場所:全てのポスト

 

⑦赤の縦縞のある黄旗
使用頻度の低いフラッグの一つ。
うっかり見逃さないよう
注意して下さい。

意味:コースがオイル、砂、
急な雨などで、
滑りやすくいことを知らせる合図
対応:注意しながら走行
表示場所:全てのポスト

 

⑧白・黒旗(三角染分)
不名誉なフラグの一つ。
うっかり出されないように
注意して下さい。

意味:危険と見なされる走行など、
スポーツマンシップに反する走行への
警告旗。
(白の数字で車両番号を表示した
黒板とともに静止表示される。)
対応:自身の行為に反省する
表示場所:メインポスト

 

⑨黒旗
最も不名誉なフラッグ。
少しでも前に立ちたい気持ちは
理解しますが、
レーサーとして失格です。

意味:ルール違反、危険な車両を示す
(白の数字で車両番号を表示した
黒板とともに静止表示される。
表示された番号の車両は、
次の周回にピットに戻って
停止しなければならない。)
対応:直ちにピットに戻り係員の
指示に従う。
表示場所:メインポスト

 

⑩黄色の山型を付した緑旗
これもめったに出ないフラッグ。
主催者側も人間、
ミスすることはあります。

意味:ミススタートの合図
対応:スピードダウンし、
スタート時のポジションに戻る
表示場所:全てのポスト

 

⑪オレンジディスクのある黒旗
黒旗とは違う意味で、
最も見たくないフラッグ。
仕方ないことですが、
やりきれない気持ちになります。

意味:メカニカルトラブル発生を知らせる
(白の数字で車両番号を表示した
黒板とともに静止表示される。)
対応:直ちにピットへ戻る
(オイルもれの場合はピットへ戻らず
直ちにコース上のエスケープエリアへ
待避し停止する。
修理後に再スタートできる。)
表示場所:メインポスト

 

⑫青・赤(2重対角線で区分)旗
これも見たくないフラッグ。
追い越しさせた挙句、
停止させられるというダブルパンチ。
唯一、レース毎に対応が
異なるフラッグ。

意味:追い越されたドライバーへの
停止合図。
対応:競技会の特別規則書に則る
表示場所:全てのポスト

 

⑬白と黒のチェッカー旗
言わずと知れたチェッカーフラッグ。
トップチェッカーを受けることが
全てのドライバーの目的です。

意味:競技終了を示す合図
対応:ゴールラインを超えた時点から
追い越し禁止となり、
徐々に速度を落とし、ピットまたは
パドックの待機場所へ退出する
表示場所:メインポスト

 

全13種類のフラッグを
駆け足で紹介しました。

安全に関するルールは
これまでの競技において
「よく起こる事故」、
「悲惨な事故」
を回避するために策定されます。

ルールをよく理解することは
安全意識の向上につながり
あなたを優良なドライバーに
育ててくれます。

たまに、「結果が全て」と主張し
いきがっている
残念な人がいます。

 

しかし、、、

 

そういう人で
本当に速い人、
結果を出せる人、
はいません。

プロドライバーは
すべからくルールを遵守しています。

カートライセンスの取得方法

カートのライセンスは
レースに出場するために
必要となるものです。

ライセンスは
あなたがサーキットで
カートを走らせるのに必要な
知識・マナーを身につけ、
安全にカートを走らせることができる
ことの証明です。

そのため、レースに出場しなくても
車の扱いが正しくできるようになるためにも
ライセンスを取得してみることを
お勧めします。

さて、カートレースのライセンスは
JAFが発行しており、
10〜15歳の「ジュニア」
15歳以上の「シニア」に分かれます。
そして、
レースの実績で
ジュニアが3段階
シニアが5段階
のグレードがあります。

グレードごとで出場できる
レースが決まっています。

また、JAFが発行するものとは
別にもう一つカートライセンスがあります。
SLカートスポーツ機構が発行する
SLメンバーズカードです。
(SLライセンスとも呼ばれます。)

SLライセンスは4段階のグレードがあります。

 

カートライセンスの取得方法ですが、
カートコースやカートショップで開催される
講習会を受講することで取得できます。

通常、
JAFカートライセンスとSLライセンスを
同時に取得できます。
ただし、ライセンス取得料金は
それぞれに必要となるので注意して下さい。


受講する場所によって料金は違いますが
おおよそ、
JAFカートライセンス:¥18,000程度
JAFメンバーであることが条件)
SLライセンス:¥15,000程度

ライセンス講習会は
1日かけて行われ、
午前中に座学
午後に実技を行います。

なお、10歳からライセンスを
取得できることからも分かるように
自動車運転免許証などは不要です。
本当に誰でも受けられます。

座学では
レーシングカートの簡単な構造、
サーキット走行のルール・マナー
といった、カートの基礎知識を学びます。

内容は、
アクセル、ブレーキの位置
エンジンの掛け方、注意点
走行中に出されるフラッグの種類
コース上での危険行為などです。

特別なことや難しいことはないので
リラックスして受けて下さい。

お昼休憩を挟んで午後は実技です。
実際にカートに乗ります。
そのため、
服装は長袖、長ズボン、運動靴
とカートに乗れる服装を持って行きましょう。

ヘルメット、グローブといった装備は
会場で貸していただける場合がほとんどです。

実技では午前中に学んだ内容を実践します。
といってもやはり難しいことは
何一つないので
カートを楽しんで下さい。

 

しかし、、、

 

実技で重要なことは
正しく走ることです。

速く走ることではありません。
特にフラッグの指示に
従って走れるかが重要になります。

変にカッコつけようとして
暴走運転、危険運転にならない様に
気をつけてください。

ルール・マナーに従って
あなた自身をコントロールできるかが
試されています。

 

無事、実技まで終わったら
後は家でライセンスが送られてくるのを
待つばかりです。
通常であれば1ヶ月程度で発行されます。

それまでは仮ライセンスという名の
紙切れを渡されます。
なので講習の翌日からレースに出場できますので
ご安心下さい。

 

それから、ライセンスの発行には
顔写真が必要です。
JAFカートライセンス:1枚、SLライセンス:2枚)
必要枚数を予め用意しておきましょう。

 

 

さあ、ライセンスが発行されれば
あなたも立派なレーサーです。

レーサーとしての自覚とプライドを持って
レーシングカートを楽しんで下さい。

危険であることを忘れない限り安全である

危険であることを忘れない限り、
安全である

 

昔、雷管のパッケージに
書かれていた言葉で、
大きな衝撃を受けたのを覚えています。


雷管は爆竹のような物です。
昔は学校の運動会などで
徒競走のスタートに
活躍していたのですが、
最近は使わないみたいですね。

 

さて、

 

車の運転において
危険な人とはどんな人でしょう。

何をもって「危険」とするかは
人それぞれだと思います。

道路交通法を守らない人は危険
脇見運転する人は危険
歩行者を確認しない人は危険

などなど、、、

 

私は車をコントロールできない人が
危険だと考えています。

 

道路交通法を守っていれば安全
そう考えている人は多いと思います。

確かに道路交通法
守らなければいけません。
しかし、守っていれば安全
という訳ではありません。

「安全」はその時々で違います。
自転車が
時速50kmで走っていたら
危険ですが、
バイクが
時速50kmで走っていても
普通です。

車を運転していて、
細い道を若いサラリーマンが
歩いていても
危ないとは思わないでしょう。
でも、幼稚園児がはしゃいでいたら
怖くてたまらないでしょう。

「安全」かどうかは
その時の状況によって変わります。
今、自分が安全なのか、危険なのか、
それは実際に危険な状況を体験しないと
分からないものです。

そして、危険な状況に陥ったとき
その状況を適切に対処できない人が
事故を起こします。

もちろん、
どうにもならない状況で
事故に合うというケースもありますが、
圧倒的に少数です。

 

車の運転において、
危険に対処するためには
限界を知ることが重要です。

 

車の限界には2つあります。
性能面の限界と、
あなたの運転技術の限界です。

当たり前のことですが、
限界を超えると
コントロールできなくなります。

 

しかし、、、

 

あなたは自分の車と自分自身の限界
がどこにあるかご存知ですか?

限界を超えてコントロールを失う

そういう経験をしたことがある人は
少ないと思います。

車と自分の限界は
実際に経験しないと
分からないものです。

 

実際に限界を超えて、
その時、

車に何が起こるか?
自分自身に何が起こるか?
どうしたらいいのか?

これらを知って、その上で
実際に経験し、
考えなくても対処できる。

でなければ
車をコントロールできている
とは言えません。

 

さて、
あなたは本当に
安全運転ができていますか?

「安全運転」は難しい。
実際に危険な状況を経験することは
ほぼ無理です。
実際に事故を起こすことは
できないですから、、、

 

しかし、、、

 

車は凶器です。
あなたの運転は危険です。

自分自身が
如何に危険な存在かを認識し、
多少マシな運転なら
今日からでも実践できそうです。