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お客様とは何かを改めて考える 大手デパートの営業時間見直し

大手デパートで営業時間長時間化の方針を見直す動きが出ているそうです。 

www3.nhk.or.jp

 

これは非常に良い傾向だと思います。

ただ、見直しの理由が人手不足というのはおそらく建前でしょう。しかし、理由なんてどうでもいいのです。営業時間短縮の方向に変わったという事実に意味があります。これは、経営判断の基準が変わった結果と考えられます。売上と利益に対する効果測定をより細かく実施し、マーケティング情報を基に経営戦略を決るようになったのではないか、と想定できます。

 

判断基準の変化は非常に重要です。これまで盲目的に信じられてきた商売に対する間違いを修正できる可能性があるからです。

 

商売の間違いとは一体何か。それは「お客様満足度の向上」の下に行われるチキンレースです(例えば、価格競争)。お客様満足度の向上を目標に仕事に取り組んでいる方は多いのではないでしょうか?しかし、その結果「利益が上がった」という方は殆どいないのではないでしょうか。そして上司から怒られ、さらなるお客様満足度向上に頭を悩ませ、体を酷使する。または、お客様満足度向上のため、あなたの周りの人たちに無理難題を強いてチーム全体の指揮が下がる。見に覚えのある方は多いと思います。私にも経験があります。

 

では何がいけないのか。

それは、「あなたがお客様でない人をお客様と認識している」ことです。

 

この問題について考える前に、まず「お客様」を定義しましょう。商売においてお客様とは「あなたに利益をもたらす人」を言います。決して、商品を買ってくれる人ではありません。

 

お客様の定義をはっきりさせたところで、お客様満足度向上という名のチキンレースについて考えます。あなたの前に居る人は本当にお客様ですか?

もし、あなたの前に居る人が価格交渉を仕掛けてきたらその人はお客様ではありません。あなたの利益を盗もうとしている盗人です。もし、何らかの保証を求めてきたら、やはりその人は盗人です。盗人を相手に「盗人の満足度向上」をして儲かるはずがありません。直ぐにやめるべきです。また、意図せず盗人になってしまっている方、あなたの存在が多くの人にとって迷惑です。直ぐに盗人をやめてください。お客様になってください。

 

お客様との商談で価格交渉を行うことがあるとすれば、それは商品やサービス内容がお客様の要件に対しオーバースペックとなってしまっている場合のみです。何らかの保証を付ける場合、価格を上げることが前提です。そうでない場合、あなたの前に居る人はお客様という名の盗人です。

 

お客様満足度向上の名のもとに行われるチキンレースは商売として間違っています。では何が正しい商売なのか。非常に単純です、「お客様を相手に商売をする」ただそれだけです。それだけをただひたすら追求し続ければいいのです。

 

さて、デパートの営業時間について、改めて考えます。

まずはっきりさせるべきは「お客様」の定義です。デパートのコンセプトは「高級感」です。つまりお客様は「ちょっと値段が高くてもいいモノを買いたい」と考えている人です。

ではお客様が来店する時間帯は何時でしょうか?早朝や深夜に買い物をする人が、高級品を買いたいと思って店に入るでしょうか?そう考えた場合、営業時間延長はただのチキンレースであり、利益を生まないことがよく分かります。そのため、大手デパートの方針変更はとても良いことです。

※もし、このニュースを見て「営業時間が短くなって不便になる」と思った方、意図せず盗人になってしまっている可能性が高いです。考え方を変えましょう!

 

最後に、あなた自身の給料を時給換算して、同じように見直してみることをおすすめします。もしあなたが残業をして、あなたの時給が上がるなら会社はあなたにとってお客様です。もし下がるようなら、会社か取引先に盗人が居ます。働く場所を変えるか、盗人を排除するかするべきです。ちなみに、筆者は会社、または取引先に盗人が居る会社をブラック企業と定義するべきと考えます。ブラック企業で働くことはあなたの価値を下げるだけです。直ぐにでも対策を講じるべきです。