EQ-道場

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7&i HDの戦略からみる日本経済

7&i HDはグループの成長戦略構造改革を発表した

7&iHD、コンビニが成長の柱 ヨーカ堂と百貨店は構造改革 | ロイター

 

コンビニエンスストア事業を成長の柱とし、スーパー、百貨店は一部店舗の閉鎖を含めた構造改革を行うとのこと。ヨーカ堂の一部閉店は昨年9月に既に発表されていたが(7&IHD---続伸、ヨーカ堂2割閉店報道を受け | ロイター)、今回、百貨店のそごう柏店、西武旭川店の2店舗の閉店が発表された。

 

先日、百貨店の営業時間短縮(お客様とは何かを改めて考える 大手デパートの営業時間見直し - EQ-道場)に関して書いたが、また営業縮小のニュースである。閉店は少しさみしいことではあるが、成長戦略を考えると良いことである。単純に「店舗を増やせば売れる」ではなく、「売れるものを売れるところに」という市場分析、利益率を考慮した戦術が行われていることを意味する。

 

さて、7&i HDの成長戦略から見る今後の日本経済について少し考察してみたいと思う。

 

コンビニ、スーパー、百貨店それぞれの経営方針はコンビニが事業の柱として成長、スーパーは大幅な事業縮小、百貨店はやや縮小である。それぞれの事業セグメントにおける客層を考えると、下流、中流、上流である。つまり7&i HDは今後の日本経済において、下流層が増加すると予測しているのである。また、スーパーと百貨店を比べた場合、スーパー事業の方が縮小幅が大きい。つまり、緩やかながら下流層と上流層の二極化が既に進んでいるということである。

これは良くない傾向である。

 

単純に下流層が増えると経済の成長が鈍化する。二極化が進んでしまうと下流層の人が、中流、上流層へステップアップする機会が極端に少なくなってしまうため、経済成長を促進する要素が減る。

また、最も危険なことは下流層へシフトしている認識している人が少ないことである。市場の動向として明らかに下流層をターゲットとした事業がメインとなりつつある。にも関わらず、世の中のサラリーマンで自分が下流層と認識し、中流、上流を目指す努力をしている人は少ない。

昭和のバブル経済の頃のように普通にしていれば給料が上がり、中流でいられた時代ではない。会社員をただやっているだけの人、普通の家庭・幸せがあればいい、と言っている人はしっかりと現実を認識した方がいい。あなたの給料は今後上がらない。

週末起業、副業が徐々に流行り始めている。自分の時間で、収入と自由な時間を作りだすための努力を始めるべきである。また、そのような活動を認めない会社は早く切り捨てるべきだ。

 

会社員だけでは豊かに暮らすことはできない。そういう時代が既に始まっている。このまま昭和の価値観で居続けること人は日本経済を減衰させる癌そのものである。日本経済の成長が鈍化していることに対し、「政府が悪い」というのは簡単であるが、実態、最大の原因は”あなた”なのである。

 

現実を認識し、改善する努力ができる人になりたいものである。