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国産メタンハイドレートの価値

メタンハイドレートに関する調査報告が出されました。

headlines.yahoo.co.jp

 

メタンハイドレートは日本における貴重な天然資源として注目されているもので、その埋蔵量は日本の天然ガス消費量の100年分とも言われています。

一昔前に、燃える氷として大々的にニュースにもなりました。当時、ニュースで燃える氷の映像を見た知人が「これでアルコールランプの変わりになるね!」と言っていました。

 

さて、メタンハイドレートの実用化については「メタンハイドレート開発促進事業」として、平成13年度〜平成30年度の18年間に総額926億円かけて調査・開発する計画となっています。この調査・開発はフェーズ1(平成13年度〜平成20年度)、フェーズ2(平成21年度〜平成27年度)、フェーズ3(平成28年度〜平成30年度)の3フェーズに分けて進めることになっています。なお、平成28年2月にフェーズ2の報告案が公開されています(メタンハイドレート開発促進事業 (フェーズ2終了時) 技術評価結果報告書(中間評価)(案))。

 

本報告書によるとメタンハイドレートの採掘を実用化した場合の試算として、1つの採掘所の稼働年数を15年間と想定し、日本に10箇所採掘所を作り、全て想定通りの産出量を稼働年数の15年間安定して生産できた場合の15年間の売上総額が3兆3,638億円と見積もっている。年間に直すと2,243億円となります。これは日本の天然ガス消費の約5%に相当するのだそうです。

 

え??

大々的に報道された当時は「日本にも資源が!」といって救世主的な扱いをされていたのに、生産量は消費の5%しか賄えないとは、、、

メタンハイドレートを「アルコールランプ」と表現したのはあながち間違いでもないのかも知れません。

 

報道が大々的に行われ過ぎたせいで、肩透かし感は否めませんが、気を取り直して。

メタンハイドレート開発で大事なことは、年間2,000億円以上も海外に垂れ流していた資金を日本国内で循環することができるということ。単純に計算しても経済効果は年間4,000億円以上あるということ。これは大きな効果だと思います。

 

メタンハイドレートを単体での費用対効果で評価すると、おそらく、赤字事業となってしまう可能性は大きい。しかし、メタンハイドレートがなければ、その分を外国から買わなければいけないことを考えると十分価値のある事業となると思います。